ノウハウ -know how-
ポータルサイトを自社サイト集客に活かす方法
WEB経由の集客を考える上で欠かせない存在となったポータルサイト。
- 自動車業界:カーセンサー、グーネットなど
- 不動産業界:スーモ、ホームズなど
- ウエディング業界:ゼクシィ、ハナユメなど
- 美容・サロン業界:ホットペッパービューティなど
- 飲食業界:ホットペッパー、ぐるなびなど
- 学習塾業界:塾ナビ、塾シルなど
…と数え出すとキリがないほどポータルサイトは有効活用されています。
しかし、近年はユーザーの情報取得源が多様化していることもあり、自社の集客をポータルサイトに依存している危険性が高まってきました。実際、ポータルサイト経由の売上が減ってきている企業様の例が増えてきつつあります。
そのこともあり、これまでポータルサイトに集客を頼ってきた業界の企業から「自社のホームページで集客できるようになりたい」というご相談が増えています。
いきなりポータルサイトの契約をやめてしまうことはリスクが高いのと、ポータルサイト自体がお金をかけて広告を出していることもあり、やはり集客力そのものはあります。
それであれば、ポータルサイトを活かして自社ホームページの集客に結びつけることが得策です。
この記事の目次
ポータルサイトと自社ホームページの役割
稀に、「ポータルサイトに十分な情報を掲載しているから、それでいい」という企業もありますが、ホームページとポータルサイトはそれぞれ集客において担う役割が異なります。
これは、ポータルサイトと企業のホームページにはターゲットユーザーの違いがあることが一番大きな要因です。
ポータルサイトは広くきっかけとなる情報を
ポータルサイトは、多くのユーザーにとって「入り口」の役割を果たしており、多くのポータルサイトはターゲットを「興味関心層」に置いています。つまり「探し始め」のユーザーを対象にしていることが多いのです。
その分野に興味を示したユーザーができる限り幅広い情報を得るために存在するのがポータルサイトです。情報はフォーマット化され、一定の条件下でユーザーが比較検討しやすいよう、いわば「広く浅い」情報を掲載しています。
車を例に挙げると、車を探し始めたばかりのユーザーはほとんどの場合、自分の希望する条件が曖昧なことが多いでしょう。「なんとなくプリウスかなぁ」くらいは決めていても、相場や選び方のポイントなどは知りません。その時点であまりに「深い情報」を提供しても、知識がないため頭に入りづらいのです。
そのため、ポータルサイトは詳しい人のために作られているわけではなく、より多くの一般的なユーザーの利便性を優先します。
一般的な知識しか持たないユーザーでも比較できるような「価格」や「車のボディタイプ」などの情報がメインで掲載されています。つまり、まずは「探すためのきっかけ」をつくってあげることがポータルサイトの役割です。
ホームページは狭く深くアクションを促す情報を
ある程度条件が決まっていて、より深く情報を知りたいユーザーにとっては「広く浅く」のポータルサイトは不便です。
たとえば、車などの高額商品を購入する際は「どのようなお店で買うか」をしっかり情報収集して買いたいというユーザーが多いでしょう。
しかし、一気に何社も比較することは労力がかかるので、多くのユーザーはポータルサイトで得た情報をもとに、平均的なユーザーは2〜3社に絞り込みます。
その後、ユーザーはそのお店のホームページを見て深く検討するのです。
そのため、ユーザーが企業のホームページに求めている情報は「深い情報」です。商品の情報はもちろんですが、「商品はどのように保管されているか?」「商品はどのように手元にくるのか?」「手続きはややこしくないのか?」など、その商品を買うにあたってのハードルをひとつひとつ超えていけるような情報が必要です。
ポータルサイトを経由して企業のホームページまでたどり着くユーザーは、より企業の本質の部分の情報を求めています。
判断基準をどこに置くのかを決めかねているユーザーにしっかりアピールできる情報の深さが必要です。ポータルサイトに掲載されているような情報をもう一度見せられても仕方ありません。
そのため、ホームページには
- 創業の想いやストーリー
- 創業者の経歴
- 商品の保管方法
- 商品が手元に届くまで
- 受賞歴
などなど、信用に値する「深い」情報をしっかり掲載しましょう。
ポータルサイトを自社の「広告」として捉え、自社サイトへの訪問へ誘導する
それでは、ポータルサイトを活用して自社サイトへアクセスを集める工夫を紹介していきます。重要な点はポータルサイトで完結させることを考えるのではなく、ポータルサイトを自社サイトへ誘導するための広告と考えることです。それでは、まずはポータルサイト側でやるべきことのご紹介です。
ポータルサイトに掲載する物件や商品はエッジの効いたものにする
ほとんどのポータルサイトではサイト内で広告をかければトップページに出たり、掲載する情報量を増やすことが可能です。そのため資金力のある会社が上位を独占し、資金力のない会社は上位には掲載されづらい仕組みになっています。
しかし、広告以外でもポータルサイト内で上位にあがる方法はあります。
それは多くのユーザーが使う検索機能「ソート機能」に注目することです。たとえば、価格順や新着順などはどのポータルサイトにもあるソート機能です。
広告を用いて目立たせることが難しい場合は、そのポータルサイトのソート機能のどれかのカテゴリでTOP5以内に入るような商品を置いておくことが重要です。
最もわかりやすい例としては「価格」があります。目を引くためにあくまでフロントの商品として価格が安いものを用意するのです。この場合は、一部の商品やグレードに特化して価格を安く設定する事例が多いです。
中古車の例で言うと「年式」や「走行距離」などに絞ってみるのも作戦のひとつですね。
とにかく、ソート機能の中にある分野のどれかひとつでもいいので、TOP5以内に入ることを目指してみましょう。
情報の更新頻度を高くする
先ほどのソート機能とやや重複しますが、ソート機能の中でも「新着順」に表示される機能は多くのポータルサイトに実装されています。また、ポータルサイトによっては新着の案件を優先的にトップページに掲載する仕組みのものもあります。
大きな更新でなくとも構わないので、文言や写真を少し変えるなどしてできる限り頻繁に情報を更新することをおすすめします。情報の鮮度を保ちましょう。
レビューを書いてもらう施策を実行する
ポータルサイトを見ているユーザーのほとんどが気にしているのがレビューです。ポータルサイトの仕組みの中でレビューの多さや評価の高さを上位掲載の基準のひとつにしているサイトもあります。
作為的な(自作自演)レビューは目の肥えたユーザーにはばれます。そのため、ある程度コストをかけたとしてもユーザーにレビューを書いてくれるよう依頼しましょう。
たとえば、レビューを書いてくれた方に特典を差し上げるなどは典型的ですが、有効な施策のひとつです。
実は「単純にレビューの依頼をするだけ」でも、何もしないよりも数倍のレビューが集まります。どれだけ組織としてレビューの依頼を徹底できるかがポイントです。
なお、レビューを書いてもらうにあたり、最も重要なのはそのタイミングです。レビューの依頼としてもっとも良いタイミングは成約の直後、なおかつ直接お願いすることが重要です。
登録できる情報は必ず網羅して掲載する
これは意外と出来ていない企業も多いのですが、ポータルサイトに掲載できる情報は、必ずすべて網羅しましょう。抜けている項目があると、ユーザーによっては「何か隠したいことがあるのでは?」と余計な勘繰りを入れてしまいます。
ポータルサイトがきっかけで興味を示してくれたユーザーを自社サイトに誘導するには、「もっと知りたい!」と思ってもらわなければなりません。
そのためには、最低限、ポータルサイトでやれることをすべてやり切る必要があります。
自社サイトへ誘導する文言を掲載する
当たり前ですが、自社サイトのURLや「〇〇で検索!」などの文言は必ず入れましょう。その際に前項でお伝えしたように、ポータルサイトにしっかりと情報を掲載していることで「ホームページではもっと詳しい情報が得られる」と訴求することができます。「ホームページ限定プランがあります」と伝えてもいいでしょう。
URLだけを掲載するのではなく、「ホームページには200点以上の商品が掲載されています」や「掲載数の都合で紹介できない商品を紹介しています」など、自社サイトに来てもらう理由を丁寧に言語化して伝えることが大事です。
中にはURLを掲載できないポータルサイトもあるので、その際は画像紹介の中でホームページに誘導するものを用意しておきましょう。
※画像での紹介がNGなサイトもありますので、各ポータルサイトの規約に従ってください。
自社サイトでは「深さ」と「量」そして「繋がり」をつくる
今度は、自社サイトでやるべきことのご紹介です。
自社サイトで物件や商品を網羅する
ポータルサイトの情報はフォーマット化され、どの企業の情報も画一的なものです。前述のように、自社のホームページでは「もっと詳しい情報」が必要です。
また、ポータルサイトは契約の都合上、掲載数に限りがある場合も多いです。もちろん、コストをかければいくらでも掲載できますが、「月額5万円で10件まで」などの契約が多いでしょう。
しかし、自社サイトであれば情報の数に制限はありません。できる限り全部の情報を掲載するようにしておきましょう。情報の数は信用を生みます。
また、ポータルサイトと自社ホームページの一番の違いは、競合がいるかいないかです。
ポータルサイトではユーザーは気軽に1クリックで違うお店の情報にたどり着くことができます。一方で、自社ホームページであれば、当然自社の情報しか掲載されていないため、簡単に競合の情報へ移ろいでしまうことはありません。
自社のホームページまで訪れるようなユーザーは、かなり比較検討の深さが進んだ状態です。その状態であれば、多くのページを閲覧してくれます。
だからこそ、できる限り多くの情報を掲載できるようにしておきましょう。
自社サイトを訪れたユーザーがアクションしやすい導線をつくっておく
できる限り、ユーザーがアクションしやすくする工夫も必要です。たとえば、どのページにいてもすぐに電話ができるようにボタンが設置してある、問い合わせフォームがある、LINEで質問できる、などです。
また、問い合わせフォームにも工夫が必要です。いざ問い合わせをしようと思っても、項目が多くて嫌気がさしてしまったことはありませんか?
とにかくユーザーからの問い合わせが欲しいと言う場合は、できる限りフォームの項目を少なくしましょう。
また、問い合わせしたい内容の入力を省くことも大切です。
たとえば、ある商品のページをみており、その商品が気になった際に「この商品について問い合わせる」というボタンをクリックすれば、自動的に「(商品名)の問い合わせ」とフォームに入力されるようにしておけば、かなりユーザーの離脱率を下げることできます。
意外と「なんて書けばいいのだろう?」と迷った挙句に面倒くさくなってしまうユーザーが多いのです。できる限り手間を省けるものにしておきましょう。
自社サイトを訪れたユーザーを逃がさない仕組みをつくっておく
せっかく自社サイトまできてくれたユーザーを逃さないように、継続的にコミュニケーションを取れる手段を用意しておく工夫も大切です。
メールマガジンに登録してもらう、LINEに登録してもらう、Twitterをフォローしてもらう…できればメルマガやLINEなどの手段がいいのですが、つまりは2度目3度目の接点が持てるような状態にしておくことが大切です。
ホームページ内で登録することのメリットや特典を丁寧に説明しておきましょう。
SNSの活用を検討されている場合は下記の記事もご参考になさってください。
まとめ
集客力の強いポータルサイトを活かしつつ、自社ホームページへしっかり誘導し、顧客化する。ひとつひとつの取り組みは簡単にできるものですが、意外とできていないところもあったのではないでしょうか?
ポータルサイトを「広告」と割り切って自社サイトへの集客に生かしていきましょう。
ほっと広告では、毎月限定5社で無料集客相談を行っております。ポータルサイトを絡めたWEB集客についてもご相談いただけますので、お気軽にご活用ください。