中小企業はSDGsをマーケティングに活かせるか?

2021-01-05

昨今、SDGs(持続可能な開発目標)への取り組みを公表し、マーケティング活動やブランディング活動に生かしたいという企業様は多いのではないでしょうか?

 

SDGsを含めた社会貢献活動を重視する世の中になってきていることは確かです。

 

では、中小企業はSDGsをマーケティング活動に活かせるのでしょうか?

 

また、本腰を入れて取り組むべきなのでしょうか?

 

 

企業が社会貢献活動をPRする背景

 

企業の目的は売上・利益を最大化させ、社会に還元することです。

 

しかし、大企業を中心に、一企業の利益優先ではなくSDGsを含めた社会貢献活動を重視する考え方が広まりつつあります。

 

その流れに乗ることができれば、企業イメージがよくなり、売上の向上に貢献するだろうという目論見もあり、社会貢献活動やそれにまつわる情報発信に力を入れる企業が増えているように感じます。

 

この背景には、商品による差別化ができない時代になっていることがあります。

 

商品そのものの品質や性能で差別化することは、なかなか難しい状況になっていて、そのような中で「どのような会社が売っている商品なのか」という企業のパーソナリティを判断する傾向が高まっているのです。

 

 

 

では、SDGsへの取り組みと情報発信に力を入れるべきか

 

それでは、SDGsへの取り組みに本腰を入れるべきでしょうか?

 

実は、そうとも言い切れません。中小企業がSDGsに中途半端に取り組むことは、必ずしもいい結果を生みません。

 

消費者側の観点に立ってみるとわかりやすいかもしれません。

 

実際に自分の購買活動を振り返ってみたときに「この会社は社会貢献している会社だから」という理由で買った商品やサービスがいくつありますか?

 

SNSなどでシェアすることはあるかもしれませんが、社会貢献活動が強烈なモチベーションになって購入するケースはあまりないように思えます。

 

そのため、多くの中小企業にとっては、社会貢献活動を通じて、売上を高めるということはかなり高いハードルです。

 

 

 

SDGsへの取り組みをPRするべき企業

 

ではSDGsへの取り組みがまったく効果がないかというとそうではありません。

 

本業・生業としてSDGsとの相性が良い企業はそれを全面に打ち出して訴求するべきです。

 

たとえば、廃材を使って作っている商品や、環境に考慮した食品など、もともと高い理念をベースに事業を営む企業であればSDGsへの取り組みとの親和性も高いでしょう。

 

そうした企業の顧客は社会環境への取り組みに対しても敏感であることも多く、有効なPRとなるケースもあるでしょう。

 

逆に言えば、SDGsとの関連性があまりない企業が無理やり捻り出したような施策を打ち出しても、ほとんど効果がないばかりか、現場を疲弊させるだけで得るものがないまま尻すぼみになることが多いのです。

 

 

 

SDGs的な施策を訴求する副次的な効果

 

中小企業にとってブランド価値向上や売上向上に結びつけることが難しい社会貢献活動ですが、消費者向けではない副次的は効果はあります。

 

「社内向け」そして「採用向け」の効果です。

 

経営方針のひとつとして本気で社会貢献活動に取り組む中で、社内や関係者、求職者に「この会社は誇れる活動を行っている会社だ」と思ってもらうのに有効なのです。この場合においても、体裁だけ整えた中途半端な取り組みでは逆効果です。

 

特に社内はそのような姿勢に敏感に反応します。

 

「表向きには良い顔しているけど、実際はハリボテだ」などという空気が社内に流れると、社内のモチベーションは高まりません。

 

そのため、社会貢献活動に取り組む際は覚悟を持って実行していくことが求められます。

 

 

 

まとめ

 

SDGsを含めた社会貢献活動などに力を入れることは、企業の価値観として掲げることは問題ありません。中長期的には社内のモチベーションを高めることや、採用活動へ好影響を及ぼす可能性もあります。

 

しかし、売上向上などのわかりやすく目に見えるモノで見返りを求めて取り組むべきではないでしょう。突発的に施策を導入し、消費者にそのイメージを押し付けてしまうことは、逆に胡散くささを感じさせてしまうこともあります。

 

「社会貢献活動への取り組みを注力すれば売れるようになる!」という考え方は消費者を置いてけぼりにしている可能性が高いので、一度「買う側の視点」に立って「これで自分は買うだろうか?」と問いかけてみてください。

 

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